第4章 【悲報】演劇部ワイ、咽び泣く
クリスティーンは白い肌を真っ赤に染め、今にも飛び掛りそうな表情をしている。
私は扇からチラッと顔をのぞかせた。満面の笑みで。
それに気が付いたクリスティーンだが、流石に自分の誕生会で招待客に襲いかかったり出来ない。
私はクラース様にしなだれかかる。
雰囲気を誤魔化す様にシットリした曲の演奏が始まった。
「シャルウィ」
手を差し出すとクラース様はバツが悪いのだろう、断らない。
二人で手を繋いで部屋の中央へ躍り出る―――。
さて、私大してダンスなんか踊れないぞ……と思っていると後ろに引っ張られるような感覚がして―――、
ソーニャ、意地悪なんかしてないで、上手くやりなさいよ!!
『……大丈夫か?!』
私の出番はまだ終わらないわ!
照る、スポットライトに向かう為、私は立ち上がった。