第4章 【悲報】演劇部ワイ、咽び泣く
私を輝かすスポットライト。
それが段々遠のいていく。
―――私は奈落に落ちる。
そして―――。
―――大学の演劇サークルの主演に選ばれた時、本当に嬉しかった。台本だってすぐ覚える。
練習だって頑張ったのに―――間違って開いた奈落に落ちたんだって気が付いた時には私、、は私じゃなくなっていて―――?
―――『私』の名は『ソーニャ・ビョルンストール』。
今は、『クリスティーン・ストレームホルム』の誕生パーティー。
私も級友として招待された―――というのは罠で?!
私をエスコートしてきた、婚約者、騎士団長の息男にして、次期団長を嘱望される『クラース・ユーン』様が私、ソーニャを冷え切った目で視ていた。
―――その腕に収まっているのは私ではなく、クリスティーン。
「ソーニャ、見損なったぞ。さあ、ストレームホルム嬢に謝罪するんだ!!」
怒気を孕んだ声に思わず体がびくっと震え、背中を冷たい汗が伝う。
―――今、私は断罪されようとしている!!