第26章 レッドとフリント
「今日はお前と潜入作戦をするらしいな。よろしく」
「よろしく」
私はフリント。ドクターに言われて、私たちはそこにいるレッドと潜入作戦をやることになった。
「潜入作戦は初めてなんだ。私が変なことをしていたらすぐ教えてくれ」
レッドは潜入作戦のプロなんだそうだ。ドクターがそう言っていた。ずっと前衛で拳を振るっていた私からすると、何か立ち回りが違うのかなって考えている。
「レッド、頑張る」
と言っているレッドは、大体こんな感じで言葉は短かった。
その時、敵の気配を感じて私たちは振り向いた。反応速度はレッドも申し分ない。
その内にガサガサと茂みからオリジムシが飛び出してきて、私は倒そうと思って身構えていた時にはレッドが飛び出し、あっという間に倒し切っていた。
「すごいな、レッド」
私が警戒態勢を解いて素直な感想を伝えると、レッドの尻尾がパタパタと動いた。
「レッド、すごい?」
「ああ」
それからレッドが頭を下げてくるから、私は迷わず頭を撫でてあげた。レッドはこうやって、頭を撫でられたがることが多かった。可愛いな。
「よし、行くか」
「ん」
ある程度頭を撫でると、私たちは任務の目的地へ向かう。レッドは私が隊長でも何か文句は言ったことはないが、このまま無言なのも気まずいと思って何か話そうと思った。