第4章 〈■■■編┃3話途中〉大人
〈第3章 │03/10話〉【03 準備万端】1/2P
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もう隔離されている[フレバンス]には、近くの島からドフィお兄ちゃんの《イト移動》をしてもらって三人でこっそりと侵入した。
(やっぱり予想通りに姫抱っこされて、しかも胸まで揉まれたんだけれど!!何回も!!)
無事に街に着いてすぐに大きい病院も教会も見つけたので、ローを探そうとしたら、お兄ちゃん達が[見聞色]で見てくれる。
(え───覇気、使えたの!?)
もう20代になっているんだから、覚醒をしていてもおかしくはない。それに[ドフラミンゴ]は三種類使えた人。ロシナンテもふつうに[見聞]と[武装]は使えても全くふしぎではないけど………全然知らなかった。
(コレって言わないものナンですか?)
よくは分からないけれども………それらの〈能力〉も協力的に使ってくれるのだから『故意で隠したワケじゃないのだろう』と納得することにする。
「[フレバンス]ってキレイな街だな」
「ああ。世界中が欲しがんのも分かるけど、もっと『細く長く』楽しめばよかったのに」
「だよなー。何百年かでぶっ壊していいトコじゃねェぜ。[世界政府]のエゴ怖っ!!」
「あの時の『父上の決断』は結局よかったのかもな。フフフ、おれ達が[世界政府]が潰したものを救いに来たんだから面白ェじゃねェか」
「お兄ちゃん……」
(ドフラミンゴがそんなことを言うなんて)
二人は悲しみを帯びたマジメな顔で街や人々を見つめている。それが無性にとても嬉しくて、涙がこぼれてしまう。
泣いている私に勘違いしたお兄ちゃん達は頭を撫でながら「絶対助けてやるから」とか「おれ達は味方だぞ」と優しく笑った。