第2章 〈天竜人編┃10話完結〉子供時代
〈第1章 ┃10/10話〉【10 最後の準備】2/2P
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加えてこの一家が[脱天竜人]をした時に移住した先が〈世界政府非加盟国〉の[北の海の辺境]とかいうところ。
漫画を愛読していた時に思ったのは『天竜人扱いをされなくなって、治安の悪い〈世界政府非加盟国〉なの送られるのは仕方ないにしても、いきなり[北の海の辺境]なのはそれだけで生きにくそう』と。
(まぁ[ドフラミンゴ]はそのまま北にいたから分からないんだけど。でも産まれた時からぬくぬくな環境しか知らない[天竜人の子供]や[女性]にはかなり厳しい展開だろう)
あれでは『母上だって死ぬし、ドフラミンゴも歪むよ』としみじみする。
(ファンとして[北の海]の国や出身者は好きな感じが多いから、いたい気持ちはあるのだけれど、家族の生命の安否を考えれば違うところの方が絶対にいい。後にローに会わなきゃだから、隣の[西の海]とかがいいかな?)
それも父上に話してみて、用意してもらう屋敷の場所を[西の海]にしてもらえるように[口酸っぱく]口を出す。
我が家にいてくれた使用人の人達にも、たくさんの賃金やうちにあった金目の装飾品や絵画等を渡して退職金みたいにした。
もちろんちゃんと各々の故郷に安全に帰れる手続きもして、自由になった人達はすぐにいなくなったのだが、各々の[専属使用人]達は最後まで残っていてくれるらしくて、感動して心がふるえて泣いてしまう。
(少しでも[天竜人]に対するイメージや事実が緩和されたらいいな。せめて『ドンキホーテは多少違う』のが一般人の世間話にものぼればいいんだけど)
父上と母上の両者も無事に、計画通りの《悪魔の実》の《能力者》になってくれたので、私の壮大な[ドンキホーテ一家救済計画]はいよいよ大詰めを迎えていた。
執筆日〔2024,05,05〕