第24章 保科の休日✿番外編
彼が運転しているところを初めて見るのでつい見惚れてしまう。
どうしよう…かっこよすぎる。
かっこよすぎて見ていられなくなり、天を仰いだ。車の中だけど。
「さっきからなにしとるん?僕のこと見たり、上向いたり…。」
「すみません、好きだなぁと思いまして…。」
好きという言葉に軽く肩で反応している。
どうやら、宗四郎さんは聞かなかったことにしたらしい。
「そんな僕がかっこええか。うんうん、わかるで〜、かっこええやろ?ふふっ。」
これは…好きって言われて誤魔化してるだけだよね?本当は嬉しくて仕方ないだけだよね?
「はい、副隊長が好きです。」
「うんうん、僕かっこええよねぇ〜。」
その後も好きですと呟いていたら、彼は溜め息をついた。
さすがに言い過ぎてしまったか?
「もうやめいって…うぅ…僕は嫌いや!!……っ!すまん!ちゃう!ごめん!」
慌て始めた彼は駐車場に車を止め、必死で謝ってくる。
私は宗四郎さんに嫌いなんて、嘘でも言えないのに…。
さすがに嫌いは辛すぎて俯き言葉を発せられなくなった。