第20章 結婚
また飲むと言う彼の膝の上から退き、下着を履くのを忘れていたので履く。
ジュースを飲みながらおつまみを食べていたが、お腹いっぱいではなく、もういらないという感じになって、ジュースだけを飲む。
なんか、身体が熱っぽくて頭が痛い。
身体がだるいと思っていたのは、しすぎたからではく、風邪だったのか?
とりあえず、一晩で治さなければ…。
宗四郎の近くにいたら移してしまう。
「宗四郎、ごめん。今日、別で寝ていいかな?」
「え、なんで?」
なんでと聞かれても…なんとなくと笑って誤魔化した。
もう寝たいからと母たちが使っていた部屋に向かう。
宗四郎から離れないと…。
散々くっついていたけど。
待ってとソファの背もたれに手をついて腕を掴まれた。
「君、風邪引いとんとちゃう?昨日の朝からおかしいん気付いとったんやけど、気のせいやと思っとった、ごめん。一昨日の風呂のせいやろ。」
え、昨日から?
私は気付いてなかったのに…。
どうしよ…家族に移してないかな…。
「あの、だから別で寝たいなと…。」
「大丈夫やから、一緒に寝ようや。」
でも…と食い下がろうとしたらソファに戻されて額を触ると、彼は棚の中を漁り薬と体温計を出してきた。
体温計を私の脇に入れると、私の服と水を持ってきて、体温計が鳴るのを待つ。
ピピピッと鳴った体温計を奪われて、それを確認した彼は私を見つめてきた。
「あー、なんで気付かんやったんやろ…ほんまごめん。ちゅーか、君も気付きや。」
体温計を渡されて見てみると、39.2℃と表示されていた。
え、そんなある?
体温計を渡してどこかへいった彼は毛布を持ってきて、私を厚着にさせ毛布を掛けてくれた。
「薬飲んで待っとって。冷えピタ買うてくる。」
大丈夫だよと言って彼の腕を掴む。
「ええから、甘えぇや。僕になんでもさせたらええ。」
そう言ってズボンを履きスマホだけを持って、部屋の温度を調節すると行ってしまった。