第16章 10号
お茶を口に含んで彼に近付き顔を上げる。
「なん……っ!?っ、んっ…。」
開いた唇に私のソレを押し付けてお茶を流し込み、そのまま舌を絡めた。
絡めたまま彼の膝の上に座り、腰を振って太腿に擦り付ける。
キスで口が塞がっている為、鼻にかかった甘い声が漏れる。
彼の首に腕を回して縋りつくように抱きつき、舌をくちゅくちゅと絡めながら、腰をビクビクと震わせた。
もうイっちゃった…。
ゆっくりと唇を離すと、私と彼を繋ぐ糸が朝日に照らされてキラキラと光っていた。
「美影?どしたん?」
「きゅ、急にしたくなって…恥ずかしいから、もう忘れてっ…。」
「え……ふっ、美影好きやで。めっちゃ好き。」
額に唇をつけて鼻を頭に擦り寄せてくる。
確かに、めちゃくちゃ恥ずかしい…。
擦り寄せたまま、もう大丈夫なん?もっかいイく?と聞いてくる。
もう大丈夫と答えながら膝の上から退こうとすると、お尻の後ろで指を絡めて押さえられた。
「パンツ濡れてないん?洗ったろか?」
大丈夫だからと肩を押すが離してくれないので、諦めて彼の髪に指を通した。
いつもの彼に戻ったようだ。
よかった…。
でも、今度は私が恥ずかしすぎて顔を覆った。
顔見せてやと腕を掴まれて剥がされる。
見ないでとペタンとまた彼の膝に座り肩に縋る。
「そろそろ準備しやんとあかんなぁ。可愛ええからもっと見ときたいんに…。」
頭を撫でた手が背中をポンポンと叩いたので、膝の上から退き立ち上がる。
服を着替えるかと聞かれたので首を横に振って答える。
とりあえずこれを着といて、あとで予備のジャージを取りに行こうと言われる。
確かに彼のジャージだと大きくてちゃんと動けない。