• テキストサイズ

あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第14章 保科家


宗四郎さんのお母様とお父様が来たので、すぐに挨拶をして頭を下げたが、宗四郎さんが手を離してくれない。

宗四郎さん手、と小声で言ったが、離してくれる気はないらしい。


お二人が座って私たちにも座れと言ったので、宗四郎さんに手を引かれながら、用意された座布団に座った。

このままじゃ、私の印象が…。


「もう電話では話したんやけど、僕、美影と結婚したいねん。せやから、保科流刀伐術も教えた。何があっても離したない。」


「まあ、これは形だけやしな。刀伐術を教える許可した時点でもう、決まっとったことや。」


だから刀伐術を私に…。


美影も言いたいことあるやろ?と言われた為、ご両親を見つめた。


まず、時間を作ってくれたことへの感謝を述べ、続ける。


「まだお付き合いさせていただいてからあまり長くはないのですが、先日、私の母に挨拶してくださった時、私だけではなく母や妹のことも、何よりも大切にすると言ってくださったんです。」


その時思ったのですと続ける。


緊張して声が震えてしまっているが、ちゃんと話せているだろうか。


「宗四郎さんとなら、温かい家庭を築けると…。まだまだ至らぬところが多い私ですが、今後ともどうぞよろしくお願い致します。」


座布団から降り三つ指をついて頭を下げた。


ええ子やろ、可愛ええやろと宗四郎さんの自慢げな声が聞こえる。

恥ずかしい…。


「そやねぇ、ええ子やねぇ、可愛ええ子やねぇ。」


お母様の柔らかい声が聞こえてきて、嬉しい反面、余計恥ずかしい。


その後は日程等はどうするのかと聞かれ、全て宗四郎さんが返してくれた。

大丈夫だろうか、私、ほぼ話せていない。

/ 591ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp