第13章 指輪
「ちょ、うっ…。」
重いと言ってもニコニコしながら上に乗り体重をかけてくる。
腰に巻きついて胸に頬を擦り寄せてくる彼を見ながら、重さを逃がす為足を開いて、さらさらの髪に指を通した。
「このまま寝てもええ?」
ダメと言っても一度起き上がって布団を被り、また胸を枕にして目を瞑り始める。
「ねぇえぇ、本当にそのまま寝るの?」
「んーええやんかぁ…甘えさせてや。」
しょうがないなあと言いながら、彼の頭を包み込んだ。
眠なってきたという彼の頭を撫でて、微睡みに落ちていく彼を眺めた。
好きやぁと呟いたのを最後に、規則正しい寝息をたて始める。
ゆっくり腕を話し名前を呼んでも反応がないことを確認して、前髪を上げる。
寝てても起きてる時と変わらないからかっこよすぎる…。
睫毛長いなあとしばらく彼の寝顔を眺めてから、スマホを持って彼に向けた。
近過ぎて上手く撮れない…。
どうにかいい感じに撮ることが出来たので満足してスマホを置く。
というか、首大丈夫かな…。
顎をついて私の方を向いているから痛めないか心配になる。
そうして眺めていると頬を胸につけて横を向いたので、安心して髪を撫でる。
「宗四郎さんかっこいい、好き……どうか、あなたがこのまま大きな怪我もなく、この国を守れますように…。」
左薬指にある指輪を外しよく見てみる。
内側に何か文字が掘られている。
「ぷろみす…。」
Promise of Eternal Love.
なんとなく意味はわかるが、英語が得意ではないのでまたスマホを手にした。
意味を調べて笑みが零れる。
「Me too.」
また宗四郎さんの髪を撫でて呟く。
いつか、神様の前で言い合えるといいな。
指輪をはめ直して私も眠った。