第16章 国見パパはツンデレ
国見英(26歳)
国見嫁(26歳)
国見英志 エイジ(5歳)
私たちの間には5歳になる息子がいる
21歳の時に授かって結婚したからいわゆる授かり婚
そんな息子も大きくなってよく話して言葉も覚えてきた
今日は息子の英志と旦那の英の会話が尊いので紹介しよう
英「英志、何持ってるの」
英志「月バリ!パパが載った時の号をママが見せてくれたんだ!」
英「そんなの面白くないでしょ」
英志「パパかっこいいんだもん!ママもこれ見てニコニコしてたよ!」
英「そ、そうなんだ。これはパパが高校3年生の時だよ、」
英志「僕もパパみたいにバレーやりたい!バレーって楽しい?」
英「・・・・」
「少なくとも俺はやりがいを感じてた、勝った時はみんなと喜んで笑って負けた時は泣いて。そんな時間が大好きだった。だから好きだと思う」
旦那は少し間を空けた後にそう答えた
いつも彼の試合や練習は〝無気力〟って感じだったのに彼は彼なりに熱い思いがあったんだね
料理しながら私はそう思った
英志「好きなんだね!やりがいって何?」
私「それをやってて楽しいって感じることだよ」
簡単にそう説明すると息子はニコニコした顔でこういった
英志「僕、パパみたいなかっこいい選手になる!それでこの雑誌に乗る!!」
英「そしたらパパとママは試合見に行くから」
私「うん!英志がやりたいことはなんでも応援するから!」
こんな会話をしてたら英との高校時代を思い出した
高校生の私「あきらくん!バレーの試合見に行ってもいい?!」
英「は・・・?好きにすれば」
私「うん!じゃあ行くね!」
試合当日
及川「国見ちゃん、なんか観客席に国見ちゃんの熱烈ファンがいるね〜」
英「はぁ・・・」
金田一「お前のこと相当好きなんだなぁ。」
英「薄気味悪いこと言うなよ」
最初はこんなだったのに、私が追っかけて5回目の告白でやっと付き合えた
そして付き合って5年目の春、彼と同じ苗字になった
初めはあんなにドン引きされてたのに、
諦めずに彼を追って良かったと思う
そうじんわり感動していたら、英は優しくお腹を撫でる
来年、彼との間にまた新しい命が生まれる