第10章 知ることのできない景色。
★日向翔陽★
なかなか決まんねー
でも、ボールの芯を捉えた時の手に伝わる重み
大好きな感触
それに
「二人とも!!もう一回!!」
大好きなの声
日向・影山「「おうっ!!」」
もう一回、もう一回!!
全力で走る
壁があるなら躱す
「せーの」で跳んで、長身の選手より高さで劣るのなら
1㎝を・・・・
1㎜を・・・・・
1秒早く頂【てっぺん】へ!!
そうすればいま、この瞬間だけ
ここが一番高い場所
目の前に立ちはだかる高い高い壁
その向こうはどんな眺めだろうか
どんな風に見えるだろうか
俺一人では決して見る事のできない
これが・・・・・・
頂【いただき】の景色