第21章 もう一度貴方と(番外編3の3)
「私もこの出会いがなかったら、そのまま呪霊を視認出来ないまま知らない間に殺されてたんだろうな。もしあの時池袋にいたのが他の結構強い術師だったら、その人と心臓が繋がってたのかな。」
「想像したらだけで腹立つなー。あの時なんで池袋行ってたんだっけ…」
「そうだよ。一人で何しての?」
「あー、そうだ。限定スイーツに並んだけど、整理券もらえなくて萎えてた時だ。」
「何それ。そんな状態で私と心臓繋がったの?」
が笑うと、五条は思い出したのか少しむっとしたいた。
「人多すぎて、無下限出来なかったし、そのせいでに触れられて呪われたし。」
「スイーツたべられないし、呪われるし、最悪の日だったね。私も目隠しした背の高い変な人に急に来いって言われるし、推しのグッズ買いに行けなかったし、家に帰れないしで最悪の日だったなー。」
そんなことを言いながら、二人で見つめ合い、笑い合った。
出会いは最悪だったのかもしれない。
二人の人生を変えた出会い。
「もし、出会いが私じゃなくて他の人だったら、悟さんその人のこと好きになってたのかな…」
「だからだよ。」
「…告白する前に流れで抱いてきたくせに?」
「だって、あんまり拒否せず抱かれたじゃん。」
「だってその時にはもう悟さんのこと結構惹かれてたもん…」
「え?ホント?どこどこ?僕のどこが良かった?」
「顔。」
「あー!もう!そう言うとこだよ!」
わしゃわしゃっとの髪の毛を乱すように撫でる五条に、嬉しそうには笑った。
「やっぱり悟さんは私にだけ最弱なところがいいよ!翻弄されて困ってる悟さん大好き。」
は起き上がり、口を尖らせる五条のおでこにキスを落とした。
「ふふ。嘘だよ。どこがって言われると…わかんないの。全部好き。」
その言葉を聞き、五条は嬉しそうにの頬に手を伸ばした。
「ね。抱いていい?」
「休憩15分は無理だよ!明日って言ったよね?」
「えー。」
「明日久しぶりの休みなんでしょ?ゆっくりしよ?」
は五条の横に再び寝転ぶと、また甘えるように擦り寄った。