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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第21章 もう一度貴方と(番外編3の3)




「…もう、歩けないのか?」
「動いただけで、全身痛むだろうね。」


五条は、力が抜けたように再びの横の椅子に腰を下ろした。


「こうやって触れただけでも…痛いか?…。」


五条は布団から出ていたの左手の指先に触れた。


「こんなことなら…もっと…早くーー…」



五条の様子を見て、夏油と硝子は顔を見合わせ、医務室から何も言わず出ていった。





二人がいなくなった部屋でと二人になった五条は、ゆっくりと顔を近づけた。
「。好きだと伝えておけばよかった…。記憶のない状態で気持ちを伝えたら宿儺のところに逃げるんじゃないかと、怖くて言えなかったんだ。」

が痛みを感じるかもしれないと、優しく優しくのおでこや頬に手をやり、ふわっと撫でていった。


「“悩むことはあっても、絶望はしない…。”…。がいないと絶望しそうだ。そんな将来想像もしたくない。歩けなくなろうと手放したりしない。僕が君の足になるから。無下限なら不可能じゃない。」





「結婚いつかしようって。思い出してよーー…僕をまた好きになってよーー…。」



五条はの顔の横に手をつき、そっと自分の唇をの唇に押し当てようとした時だった。



「……っ、あのっ……き、キスは…!」


の手のひらが五条の口を押さえていた。



「…へ?」

五条は目を見開き、自分の下で真っ赤な顔をして慌てるを見下ろした。


「は、離れてください…“五条さん”…」

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