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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第18章 番外編 2


【エンド2 未来へ】



縁側で呪霊達とお茶を飲んで過ごし、たまにくる依頼で生計を立てていた。


ガッシャーーーン!!



後ろのリビングで何かが倒れる音がして、私はため息を吐いた。




「こらっ!リビングでボールするなって言ったでしょ!!」
「うるせぇばばぁ!」
「はぁぁ!?どこでそんな言葉覚えたの!!」
「野薔薇ねーちゃん。」


私はもう一度大きなため息を吐いた。
倒れた花瓶に視線を向けた。


「あっ!!」
「……あ。」

私は花瓶の水で濡れた子鹿のぬいぐるみを急ぎ抱き上げた。
私が大切にしていることを知って、ボールを蹴った犯人も小さく声を上げた。


「…ごめん、ママ。」
「大切…な…子鹿……!」
「ご、ごめんなさいっ!」

「まーさーくーみーー!!一週間一緒に寝てあげない!!!」
「やだ!ママぁ!許して!」

すかさず私の腰にすがりつき、謝り倒す5歳くらいの男の子。
白い髪に黒い目。

傑俉(まさくみ)は、私と悟さんとの子供だ。


最後の日に彼が私にくれた宝物。


「それ…パパからのプレゼントなんでしょ?」
「そうよ。だから大切なの。傑俉も一緒に大切にして欲しいの。」
「…うん。ごめんなさい。」

私の腰に抱きつき、しゅんとする息子の頭をわしゃわしゃと撫でた。

白い髪は悟さんにそっくりだ。
六眼をもって生まれることはなかったけれど、それで良かったと思ってる。
じゃないと、きっと今ごろ傑俉は五条家に連れていかれて修行させられているだろう。



「パパって強かったってホント?」
「んもー、最強よ!誰よりも強くて、かっこよくて、……あとは…」
「あとは?」

「私にだけは最弱だったかな!」

「弱いの?」
「ママにだけね。」



「じゃあ、ママ最強じゃん。」




息子の純粋な瞳に私は微笑んだ。



「まさくんも強くなってね。悠仁お兄ちゃんや恵お兄ちゃんに置いてかれないように。」

「うん!」







【エンドその2 おしまい】

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