第17章 番外編 1
「…ねぇ、本当に深層心理なの…?私、そんな悟さんを襲いたいとか食べたいとか、考えたことないと思うんだけど。」
お布団から顔を出し、私は悟さんに尋ねた。
「えー?思ってないの?思っていいのに。」
仲良くしたいとか、触れたいとかあっても、私が上になって犯してやりたいとまでは思ってないと思いたいが…。
「そうだね。今回のは人の心のどす黒い欲望が集まったものだから、すこし大袈裟になってるかもね。」
「…ほっ。」
私は少し安心した。
実は自覚してないだけで、悟さんに対してそういう風に考えているとはあまり思いたくなかった。
「でも、少し困ってる感じの悟さんは可愛いって思っちゃった。」
「……それを深層心理って言うんじゃないの?」
「はっ!」
私は指摘され、首を振った。
「思ってない!悟さんなら受けもありかな。とかそんなこと思ってないから!!」
私の必死の主張は、悟さんのドン引きの視線で否定されるのだった。