第8章 二人で一緒に
身体の大きな悟さんだから、私は悟さんの脇の下から両手を回し抱きしめた。
「可愛い…すぎ……っ」
「あっ…あぁっ!!」
ドクドクっと私の中で脈打つ悟さんは、しばらくじっとして私を抱きしめてくれた。
「久しぶりだから、めっっちゃ出た。ゴム大丈夫かな…」
そろっと手で添えながらゆっくりと抜いていく。
「んっ…」
「ちょ、感じないで。溢れる。」
そんなこと言われて、恥ずかしくて私は悟さんの肩をパコっと叩いた。
「セーフ。」
にかっと笑う悟さんが可笑しくて、私もつられて笑ってしまった。
「やってる時は泣き顔可愛かったけど、今こうして涙の後みると少し罪悪感あるな。」
そういいながら、私の目尻を親指で拭ってくれた。
「激しいんだもん…。」
私はシーツにくるまりながら自分の腰に手を当てた。
「はさー、何回もイッて大満足かもしんないけど、僕まだ一回しかイッてないんだけどなー。」
「大満足じゃないよ!」
「え?足りないの?」
「そっちじゃない!」
私は後ろにあった枕を悟さんの顔面に向かって投げつけた。
「むんっ!」
「あ!無限とかいうやつ!卑怯!何がむんっだ!」
「無下限ね。」
枕は当たることなく、虚しく下に落ちていった。
「…触れないじゃん。」
「触りたいの?」
私はそっと手を伸ばした。悟さんは術式を解いてくれたのか、頬に触れることができた。
私はそれが嬉しくて、目を閉じて唇を差し出した。
「のキス顔かーわい!」
そう言いながら私にキスをしてくれた瞬間、持っていた枕で頭を殴ってやった。
「あっはは!私の勝ち!やっぱり最強は私の前では最弱だね!」
「もう一回泣く?」
「…えっ。」
「次は対面座位でに動いて貰おうかな。いや、立ちバック?」
「え…あ…ごめん。」
「もう遅いよ?」
「ひっ。」
「ガックガクにさせて、ひーひー泣かせてやるから。どうせ明日の午前中は移動だけだしね。」
私は震えた。
「こっちこいよ。子鹿。明日足プルプル震わせてやるよ。」
「ごめんてーー!」