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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第8章 二人で一緒に


そこからはもうずっとバタバタと動いていた。

悟さんは自分のことをやっていたし、私も遠出するための荷物の準備をしたりで慌しかった。


「学校大丈夫なの?」
「元々僕も出張多かったからね、海外行ったり。課題与えてるし、学長もいるから大丈夫だよ。」



本当に手がかりがあるかどうかもわからない、私の親戚のところに向かう旅。


私は少し不安だったけど、行くと決めたからには、しっかりしなきゃと、荷物をぎゅっと握りしめた。


「ちょっと揺さぶってから行くか。」
「ん?」


悟さんはにまっと笑うと、携帯を取り出し誰かに電話をかけていた。
揺さぶる?

ーー…何のことだろうか。



「さ、。一度高専に寄ってから行くよ。」

そう言って、伊地知さんが運転する車に乗り込んだ。


「五条さん。いいんですか…?」

バックミラー越しに伊地知さんが五条さんに話しかけた。
車はすでに発車していて、私は後ろの座席で悟さんの横に座っていた。


「何が?」
「また勝手に行動して。補助監督として、色々上から連絡が来てますよ。」
「うるせぇ。ってかえしといて。」

私はハラハラした。
やっぱり悟さん、このこと誰にも言わず勝手に行動してるんだ。
長い脚が車の中で狭そうにしている。


「あと…そちらの……。」

チラッと伊地知さんに見られ、私は萎縮した。

「この子もなんか変な呪霊に狙われてるから、隠してるだけ。変な探り入れるなって、上にも脅しといて。」

「私が上を脅せるわけないでしょう。」

「うまいこと誤魔化しといてよ。今この子の存在が明るみに出るわけにはいかないんだ。」

中間管理職の一番つらい場面を見てる気分だった。




伊地知さんは大きな大きなため息を吐いた。


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