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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第6章 二人?でアオハル


低く、お腹に響くようか声がした。


『どけ。』

「え?誰?大丈夫?虎杖くん?」


どけと言われても、虎杖くんが心配だ。

肩に手をかけていたが、パシッと払われてしまった。

ものすごい力で、手がジンジンと痛んだ。


『呪力を感じ取ることも出来ぬしれ者が』

睨みつけられ、私は驚いた。

「あれ?顔に模様あったっけ?」

『……。」


虎杖くんの顔には刺青のような何か模様が浮き上がり、よく見たら…

「わっ!目が多い!え!?だれ!?」
『あまり時間がない。あの男にバレる前に話す。黙れ』

「…っ。」

ものすごい目つきで睨まれ、私はぐっと口を閉じた。





ーー…悠仁の中に呪いの王がいる。



「あ!悟さんが言ってた人!?」


確か傑さんとそう話をしていたはずだ。
…呪いの王。



『自分の力が何なのか…。知りたくないか?小娘。』



立ち上がり、にやりと笑うその顔は虎杖くんとは全然違って見えた。


「…私の力?」
『そうだ。平安の頃にもいた。同じ血の匂い。』


すっと手を伸ばされ、長い爪が私の頬に触れた。


鋭い目つきで私も目が離せなかった。



『阿曽巫女の子孫だな。小娘。』
「あぞ…?」


『結界もすぐにバレる。手早くすます。』


バレると言うのは、悟さんにだろうか。



虎杖くんとはまるで雰囲気が違って目が離せなかった。


前髪をぐっとかきあけ、さらに怖い雰囲気になった虎杖くんに私は息を呑んだ。



『俺と取引をしろ。』
「…?」
『貴様の力のことを教えてやる。その代わり貴様の血をよこせ。それだけだ。』
「ちっ!?」

ドラキュラを想像してしまって私はつい首元に手をやりかばった。


『なに、殺しはしない。少し分けてくれればいい。そうすれば貴様の力のことを教えてやろう。』


にやっと笑うその顔は何かを企む顔そのものだ。




私は頭で色々考えた。

私の力のことは知りたい。
でも、この目の前の人がどんな人なのか、私にはまだ何もわからない。なんで、血が必要なのだろう…。


『一つ、取引したくなる情報を教えてやろう。』
「…?」



『今貴様がやってる呪力操作…。貴様には意味がない。全くもって的外れだ。』





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