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Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜

第83章 結翔の決心



 和也&結翔

 今日の午前。結翔ちゃんの家にお邪魔して。彼女が話してくれた願いは、俺の願いにもなったんだ。

 −−

 午前 結翔の家のリビングにて

 -回想-

『二宮さん。私、死亡ひき逃げ事故の『時効撤廃』の期限を無くす為に行動を移す事にします』

『時効撤廃?』

『ひき逃げの時効は7年で失効されちゃうんです。母の場合は初め『自動車運転過失致死罪』で10年の罪状が付いて。父が動いてくれてたんです。署名活動とかして。私は現実から目を逸らしていたのに……』

『結翔ちゃん……』

 結翔ちゃんの気持ち考えたら、現実から目を逸らしてる。なんて誰も言えるわけないよ。なんて軽々しい事言えなかった。

 心が痛かった。

『『危険運転致死罪』に罪状が変更されて。この罪は20年なんです。前列がないから最初は突っぱねられて。でも父は頑張って』

『うん』

 『うん』しか言えない自分が情けなかった。涙を浮かべながら話す、結翔ちゃんを抱き締めてあげたかった。


『今まで、同じ想いをされた方々達。どんな気持ちで遺族は時効を迎えたんだろう。って。悔しいですよね。時効を迎えれば犯人は罪に問われないんです。二宮さん』
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