第45章 未唯彩と楓未奈は頑張ったよ

　『未唯彩と私はずっと一緒だよ』

　楓未奈。

『未唯彩と楓未奈と私は仲良し3姉妹だもんね』

　結翔。

　2人だけが私の生きる意味だった。血の繋がった楓未奈以外で私の事を私として見てくれた人。相葉先生。嬉しかったの。

　『未唯彩と楓未奈は頑張ったよ』自分たちではもう……だから大人に任せて？』

　楓未奈と2人大号泣したの。

「父には母の。母には父の。相手の悪いトコを聞かされて来たの。親を尊敬したくても大切な双子の妹の楓未奈の事まで悪く言われたら両親を仲良くさせようなんて気持ち。消え失せちゃった」


『はぁ。俺ってつくづくぬるま湯の中で守られて生きて来たんだなぁ』

　クスッ。

　全部をブチまけて大号泣しちゃって。なんでかスッキリした後相葉先生の呟きが面白くて。

『ぬるま湯最高じゃないですか。太陽みたいに明るくて人に優しい相葉先生が育まれたんですから』
　　　
『うん。未唯彩は可愛げないのが、らしいな』

『どういう意味ですか？』

　怖い思いとは別に『大丈夫』そんな安心感が生まれた私。

『さぁね。梨良も俺にだけ可愛げないし、カズだって』

『アハハ』

　確かに。梨良さんて可愛い方だったよね。大野さんに対しては可愛い女の子な感じに見えたけどな。相葉センセには可愛げないんだ。

『笑うな！』

　こんな風に軽口を言い合える人。人間不信気味私が、初めから相葉先生には？だったよね不思議。ふと思ったの。二宮さんと結翔。楓未奈と松本さんも何か不思議な事が起こるんじゃないかって。両親との関係の変化と同時に相葉先生と。バカ。相葉先生は先生だよ。でも気になるんだもの……