Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜
第42章 相葉センセが優しすぎるから……
「ウチの母は完璧主義なの。家族の理想は、家族団欒。休日は家族で出掛ける。育児は自分が頑張る。だから父には仕事を頑張って欲しい。でもマイホームパパでいる事も望んでた。父はもちろん家族は大事だった。昔は遊んでくれたし。旅行とかもね。でも、休日、たまには学生時代の仲間達と遊んだりしたい人なの……合うと思う?」
「……」
相葉センセ答えに困ってる……
「ゴメンなさい。いいの。合わないの。束縛したい母と、適度な距離を保ちたい父。すれ違っていったの。父も母もケンカの度に、私と楓未奈を一人ずつ自分のテリトリーに入れて『未唯彩は私の味方よね』『楓未奈あの人に言って来い』とかさっ……」
「未唯彩……」
「私と未唯彩の気持ちなんて無視っ!」
止まっていたのにっ。涙がまた溢れて来たの。
相葉センセが優しすぎるから……もう言葉が止まらなかったの。
「相葉センセ。私タバコやめる」
「うん」