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Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜

第12章 母への思慕



 心がいっぱいいっぱいに悲鳴をあげそうな時、ストレス解消したい時は部屋の片付けが一番!

 部屋の中はこまめに片付けているからな。少し早いけど、秋冬物の洋服を出して、すぐ着られる様に洗濯しようかな?。

 開けてふと思ったんだ。戸建てに住んでいる私。両親が収納スペースを広く取ってくれたんだよね。松本さんの言う通りだよ『は?キミは!親に食事に、学費代、色々おんぶに抱っこの甘えたな女のコだろ!』

 分かってるよ……

 いつも誰々のセイ……とか、何々だから。とかさ。逃げてるのなんて分かってるよ。甘えたなのなんて。父、義母の選択だって理解しようって思うそばから、母を思うと……

 クローゼットの奥に置いてある母の荷物。

 開けてしまったら現実を認めなきゃならないって。うぅん、頭では理解してるの。心が付いて行かないの。


 昨夜騒ぎが収束した後、二宮さんが『改めて謝罪に伺います!』って叫けんでから相葉センセと梨良さんと帰ったんだけど。

 つい気になったの。自室の扉を少し開けてたから聞こえちゃったの……

『オイラが家にいなくても遊びに来てもいいよぉ』

 って智さん。智紗さんが家に人を呼ぶのを遠慮してるのを知ってるのに。

『カズのコにジュンアニ。話し合え。出来たらご両親も一緒に』

 色々な事情を知った上で見守っている相葉センセ。


『〜母さんが荒れているのを、俺にだけ……飲んでた和也にイラッとして……』

『アニキ、悪かったよ。家の事さアニキに押し付けて…』


 色々すれ違いから来た?仲違いぽい二宮さんと松本さん。


 そんな事をグルグル考えながら、母の荷物から一冊の文庫型の日記帳を見つけて開いてみたの。丁度開いたページに書かれていたのは。

『ゆいか。しあわせに……ずっとあいしてる』

 乱れた、文字で、ひらがなで。きっと必死に綴ってくれたんだよね……

 涙が溢れて止まらなくなったの。

 他のページもサラっと見てみたけど、そこには日々の出来事とか、私への想いいとか、たくさん たくさん綴られていて。

 もう涙が止まらないよ。

 少し落ち着いて、しゃくり上げながらもふと目に止まった もう一冊の日記帳。開いてみるとそこには母の父と義母への言葉と、父と義母の再婚後の揺れる思いが。私は2つの日記帳を胸に抱きしめて再び号泣してしまったの。








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