第16章 *colorful smill*〜青峰大輝〜
香奈side
私は、青峰君が苦手です。
「はぁ…今日もマイちゃん可愛い…つかエロい…」
「ふふ、青峰君は変態ですね。」
「あ?何が悪りぃんだよ。」
…嘘です。
そんな変態な青峰君も、好きですよ。
けど、好きな人としてじゃなく、一人の男子生徒と見た場合、苦手かもと思っただけ。
「悪い事は無いですよ?事実を言っただけです。」
「はぁ…めんどくさいやつ。」
「気に障ったなら、ごめんなさい。」
頭を下げると、青峰君は、「もういいから、頭下げんな!」と言ってくれた。
怖いイメージの青峰君だけど、こういう所は優しいな、と改めて思う。
「あーもう、本当めんどくせーな、お前。最初はテツに似てる気がしたけど、やっぱ違うわ。お前はよく分かんねぇ…。」
そういえば、黒子君にも同じ事を言われた気がする。
「遠野さんは不思議な人ですね」と。
その時は、「黒子君も不思議ですよ」って返したんだっけ。
「小さい頃から、ミステリアスな人に憧れてたんです。」
「十分ミステ…なんちゃらだよ。つーか不気味な時もあるけど。」
「なんちゃらではなく、ミステリアスです。」
「わーってるよ!」
どうやら、機嫌を損ねてしまったようです。
私は、実はかなり性格が悪いので、いつも人の怒るような言動をしてしまう。
そうなったのは、この帝光中に入ってからだ。
小学校の頃は、まだそれほどでは無かった。