第5章 光は闇に消える
…姉さん…?
姉…さん…。
「姉さああああああん!!!!!!!!」
気が付いたら、床が赤色に染まっていた。
姉さんは倒れていた。
赤色の真ん中にいた。
「嘘…ですよねえ…?」
俺は姉さんを膝に乗せた。
「姉さん!しっかりしてくだせえ!姉さん!」
冷静に判断することができなかった。
こんな血の量じゃあ、姉さんが死んじまう!
「目を開けてくだせえ…姉さん…。」
俺は自然と涙が出てきた。
~銀時SIDE~
…何がおきたんだ…?
確か俺…、さっき緑助けてたんだよな…?
それで…それで…。
いや…、さっきのは幻でいいんだよ。
あいつが…。
緑が…目の前にいる目を硬く閉じた奴なんて、俺は認めたくねえよ…。
「おい、万事屋、こっちは始末できたぞ。」
土方が、暗い倉庫の中に入ってきた。
この中は、血なまぐさいにおいが充満していた。
俺にとっては慣れたにおいだ。
「…おい、総悟。」
土方は今の状況を理解できていないようだ。
「姉…さん…。」
沖田は先ほどから緑を抱きかかえて泣いている。
「…万「緑があいつを殺したよ。」
俺は土方には見向きもせずに答えた。
「……それで今、こんな状態に。」
「ああ。」
そういうと、赤色の団子と、眼鏡が見えた。
「銀…ちゃん…?みーちゃんは…。」
新八はすでに緑を見て絶句している。
「み…緑さん…。」
「みーちゃん!!」
神楽はもう泣きそうになっている。
「早く病院連れて行かないと、死んでしまうヨ!!」
沖田に叫んだって仕方ないのにな。
「…とりあえず救急車を…。」
…いや救急車じゃ間に合わねえ。
俺は沖田をどけて、緑を抱き抱えた。