第5章 互いが住む世界
響也side
2人で部屋に戻ると千明は抑制剤を飲みスマホの通知を確認していた。
先程からずっと千明のスマホは光っぱなしだった。
気にはなったが勝手に見る訳にはいかないと無視をした。
「ごめん、ちょっと電話してくる。」
「わかった。」
そう言うと千明は部屋を出ていった。
俺には聞かれたくないのだろうか。
ベッドに大の字になり千明の帰りを待つ。
ベッドからは千明の匂いがしていた。
フェロモンが少し染み付いているようだ。
正直、千明がネックレスを外してくれて嬉しかった。
セックス中もずっと揺れていて目障りだった。
もう俺の恋人になったはずなのに、どこかあの男の気配を感じているようで嫌だった。
まるで俺の方が寝取っているような気分だった。
あんな風に普段から抱かれていたのかと思うと嫉妬してしまう。
上擦った声も、掠れた喘ぎ声も、蕩けた顔も、全部アイツに見せていたのかと思うと腹が立つ。
だからか、風呂場でネックレスを外している千明を見た時は嬉しくて我慢できず抱きついてしまった。
首にあるのは俺が付けたキスマークと首輪だけ。
もう誰にも取られたくない。
「ただいまー。もう寝る?」
「そうだな。今度からは一緒のベッドで寝ないか?」
「えっ!?//」
顔を赤らめている。
その姿が愛おしい。
「ほら、来いよ。」
「ぅん//」
千明がベッドに上がり、俺に背を向け横になる。
後ろから抱きつき、真っ赤に染った首元に鼻をつける。
微かに残るΩのフェロモン。
今は抑制剤が効いてるのか、だいぶ抑えられていて俺も我慢できる程だ。
「千明、愛してる。」
「うぁっ耳元で喋んなっ//……俺も……好き……//」
千明の鼓動が速くなるのを感じ、俺は眠りに着いた。