【ヒロアカ】change the truth【R18】
第4章 レスキュー
その瞬間、身体の奥底で何かが弾けるような感覚が走った。ビリビリと雷のような衝撃が全身を駆け巡り、まるで自分の意思とは関係なく『力』が溢れ出していく。
止めようと必死に踏ん張っても、その力はあっという間に私の制御を超えて暴走を始める。
燃え上がる炎のような熱が皮膚の下を疾走し、脳内を埋め尽くすのは耳鳴りにも似た轟音と、視界を白く濁らせる閃光。息を吸うたび、全身が焼き尽くされるかのように痛い。
声にならない悲鳴が喉の奥で空回りし、足元が震えて崩れ落ちそうになる。けれど力は留まる気配もなく、さらに膨れ上がっていく。その時、「いま起きてしまった出来事を変えられるかもしれない」という根拠のない思いが胸をかすめた。
ーー次の瞬間。
オーバーヒートした身体は私の意識を容赦なく引き剥がし、激流に飲み込まれたように視界が闇へと沈む。何もかもが遠のいて、最後に感じたのは焼けるような痛みと、外れたブレーキのごとく暴走する自分自身の力だけだった。