【ヒロアカ】change the truth【R18】
第3章 いざ、1年A組へ
相澤先生の後ろを歩きながら、ドキドキと高鳴る鼓動を必死に抑えようとしていた。扉の前で一瞬立ち止まると、相澤先生が振り返り、「大丈夫だ、入れ」と促してくれる。
その言葉に小さくうなずき、覚悟を決めた。
扉がガラリと開き、教室へ入る。教室の中を見渡すとそこには、漫画で見覚えのある顔ぶれが揃っていた。一瞬で目を引いたのは、緑色の髪の毛にそばかすが印象的な少年――主人公だ。心の中で「本当にいる…!」と興奮しながらも、なんとか表情に出さないよう必死だった。
そんな中、相澤先生が静かに教壇に立ち、生徒たちを見渡しながら一言、
「突然だが、転校生を紹介する」
その低く響く声に、教室中のざわめきが大きくなる。
「転校生って…?」
「このタイミングで来るって何か訳ありな感じ?」
教室のあちこちからひそひそと声が飛び交う。視線が一斉にこちらに集まり、好奇心や警戒、興味といったさまざまな感情がぶつかってくるのを肌で感じた。
「何の個性なんだろうな」
「強そうには見えないけど……」
「結構かわいいじゃん」
など、遠慮のないコメントが飛び交う中、相澤先生が一瞥して「静かにしろ」と言うと、たちまち教室が静まり返った。