第7章 7夜
翌朝、目が覚めると何故かベッドに横になっていた。
『ーーーーあれ?』
重い目をこすりながら辺りを見回してみるも玲王の姿はそこにはない。
(ーーーー部屋、戻ったんだ…。)
起こしてあげれなくて申し訳なかったな…と反省しつつ、寝ている私をベッドに運んでくれるあたり、やっぱり面倒見が良いなぁと改めて感心する。
(布団までしっかり掛けてくれてるし…。)
ふと、昨夜の辛そうに顔を歪めていた玲王の姿が頭を過ぎる。
(ーーーー玲王、大丈夫かな。)
とは言え、私が心配したところで出来る事は何もなく…。
ただ彼の活躍を祈るしか出来ない。
ぼんやりとそんな事を考えていると携帯が鳴った。
『・・・・社長?』
ここに来てから初めての連絡に首を捻る
社長は世間話をするようなタイプじゃない。
何かあったのかと少し不安になりながら画面をタップした
『ーーーーもしもし…』