第3章 3夜
ここ数日は1人も相手にしない日もあったりして腰はすっかり良くなった。
潔君達も話していたけど、二次選考はかなりハードモードらしく選手の人数もかなり減るらしい。
そうなるとここへ来る人数も自然と減るわけで…。
私は暇を持て余していた。
時計を確認すると予約の締め切り時間が近く、今日はもう誰も来ないだろうなと思った時、ピコン♪とパッドが鳴った。
(時間ギリギリじゃん…。)
パッドを操作し確認すると1人予約が入っていた。
(名前はーー…、初めて会う人だな…。)
ここでケアを受ける事が出来るのは週に1回まで。
選手の中にはすでに2回来た人もいる。
高校生とはいえ、初めて来る子には多少なりとも警戒はする。
こっちは仕事で慣れてるとはいえ相手は男、しかもスポーツ選手となると力では到底敵わない。
この日、私は警戒が足りてなかった。