第1章 1夜
腰を高く持ち上げられ容赦なく後ろから突かれる
無機質な部屋に響くのは男の荒い吐息とグチャグチャッと鳴る水音
「ハァ、ハァッ、、、マジサイコー、、、‼︎」
早まる腰の動きに終わりが近い事を悟る
(・・・早くイッてよ)
「ヤバ、出る出るーーーハァッ、、、」
ガシッと腰を強く掴まれたと同時、奥に熱いものが注がれる
(今日の仕事はこれにて終了ーー、お疲れ自分。)
フゥ、と息を吐き額に張り付いた髪を掻き上げながら隣に倒れ込んでいる男に視線を落とす
『・・・お疲れのところ申し訳ないけど時間ないんで。』
「え〜ちょっとは余韻に浸らせてよー。ひっさしぶりのセックスだったんだからさぁ〜。」
『・・・ないから、余韻とか。とりあえず服着て下さい。』
素っ気なく答え、はだけたバスローブの紐を結び直していると、男がニッと口の端を持ち上げながら腰に抱きついてきた
「ね!もっかいシよ?何なら口だけでもいいからさっ!」
『・・・ちょっと、』
そのまま強引にベッドに貼り付けにされ、男は興奮した様子で反り立ったったモノを私の口元へ押し付けてきた。
(ーーーーこれはアウト。)
私は自身の首元、チョーカーに手を伸ばしピッと小さなボタンを押した。
その瞬間ブーッブーッと警報音が鳴り響き、男は慌てた様子でベッドの下に転がり落ちていく。
「なっ、なんだよっ、、⁈」
『規則違反。あ、早く出てかないと警備員来ますよ?』
「は、はぁ〜⁇ふっざけんな、、、」
男はそう吐き捨てると手早く下着とスウェットを履き部屋から出て行った
自動で扉が閉まると警報音は止まり室内は静寂に包まれる
(ま、これは護身用のブザーだから警備員なんて来ないけどね。)