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ハリー・ポッターと贖罪の代行者

第25章 【セブルス・スネイプ】


 そう言うや否や、また高度が上昇し、ドラゴンのスピードがぐんぐんと上がって雲の上に出た。これならあっという間にホグワーツに着きそうだ。
 だが暫くすると、それがとんでもない楽観視だと、ハリーは思い知ることになった。
 先ほどまで晴天だと思っていた雲がだんだんと曇ってきた。と思いきや、暗雲にまざって黒いもやの様なものが近づいて来た。――ディメンターだ!

「ハリー!」
「分かってる!エクスペクト・パトローナム!!」

 ハリーがディメンターに向かって呪文を唱えると、白く透き通った牡鹿の守護霊がディメンターらを蹴散らしていった。
 こんな上空にまでディメンターが襲ってくるということは、地上はどうなっているのだろう。凄惨な場面を想像して、ハリーは身震いがした。

「チャーリー、この下はどうなってるの!?」
「俺にも分からない、いったん高度を下げよう!」

 チャーリーは手綱を引き、早急にドラゴンを降下させた。だんだん地上が近くなってくると、ハリーはあまりの惨状に絶句した。
 なんとディメンターや死喰い人、狼人間などが、ホグズミードの村人達を襲っているではないか。

 憩いの場だった『三本の箒』、甘い誘惑に満ちた『ハニーデュークス』、他にも沢山の梟が集まっている郵便局や、『ゾンコの悪戯専門店』など、懐かしい店が荒らされている。
 それを目にしたハリーは、怒りではらわたが煮えくり返る思いがした。

「悪いチャーリー、先に行くよ!!」
「先に行くって……待て、ハリー!!」

 ハリーはチャーリーの制止を振り切って、ドラゴンが着陸するよりも早く地上に飛び降りた。
 普通の状態なら足を痛めて倒れてもおかしくない高さだったが、激昂して脳からアドレナリン等の分泌物が活性化している今のハリーには、痛みなど微塵も感じなかった。

「お前らの好きにはさせないぞ!ステューピファイ!!」

 ハリーの発した失神呪文が、1人の狼男を気絶させた。その後も怒りに燃えるハリーは狂ったように呪文を連発した。

「ステューピファイ!ステューピファイ!!エクスペクトパトローナム!!」
「待て、待てよハリー!!」
「ステューピ――……」
「――俺だ!チャーリーだ!!少し落ち着けハリー、この辺りの奴らは殆ど片づけた」
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