第3章 オリエンテーション
長い銀髪がサラサラと落ちる
『これから色々あると思います。それでも“今”を大切にして下さい』
凛とした声に背筋が自然と伸びる
それは周りも同じようで
はそれを見て微笑んだ
『肩肘張らずありのままの自分を大切に』
それだけ言うと今度こそ壇上から降りた
降りる姿が目に焼き付く
と私が目が合う
ニコッと無邪気な笑顔を向けてきてくれた
それはとても可愛らしい笑みだった
恭介君やタクミ君、奏矢君すら顔を赤くした
そして席に座るとホッとしたように胸に手を当てていた
五十嵐 由奈side終