第2章 始まり
虎谷 立夏side
偶然見つけた子だった
噴水の所にいて水が出るのを待っていた子
びしょ濡れになるよって声を掛けたかったけど何か思い詰めてたような顔してた
噴水から水が出て全身びしょ濡れになってるのに動かなかった
立夏「何してるの…?」
綺麗な銀髪からポタポタと雫が落ちる
僕を見る碧眼
『何…してるんだろうね…』
そう言って笑う彼女は消えそうで
慌ててその腕を掴むとヒヤッとした感覚
立夏「風邪引いちゃうよ」
『うん…そうだね』
その彼女は微かに笑って僕に手を振った
『バイバイ』
まるで最後の様に
立夏「また会えるよね!?」
気付けば言ってた
その彼女は小さく微かに頷いた
虎谷 立夏side終