第8章 鶴さんの甘えん坊
『政府さーん、物吉くーん、日向くーん!入るよ〜?』
声を掛けるとスーッと障子が開いた。
政「おっ!戻ってきたか?」
『あれ?政府さんだけ?物吉くんと日向くんは?』
政「あの二振りなら本丸内を探索してくるって出ていったぞ〜」
『そっか、タイミング悪かったな〜』
政「二振りに用があったのか?」
『今から昼餉を鶴さんと作ろうと思ってたんだけど、二振りが嫌いな食べ物とか好きな食べ物があるなら聞こうかなって思ってたの』
政「あ〜…、、あっ!そうだ!シエルちゃんが頼んでた二振り分のバングルを付けさせてるから通信で話しかけてみたらどうだ?
散策するなら迷子にならないようにって渡しといたんだよ」
『それならこっちから話しかけれるね!』
私は早速目の前に半透明のタブレットを起動させて
物吉くんと日向くんの名前をタップした。
『“……あ〜、あ〜、物吉くん?日向くん?聞こえる?”』
物吉「“……あれ?主様?”」
日向「“…主!このばんぐるっていうのから声が出てるの?”」
『“そうなの!二振りとも散策してるって聞いたからわざわざ戻ってきてもらうのも申し訳ないから通信でいいかなって!
ちょっと聞きたいことがあってね?”』
日向「“聞きたいことって何かな?”」
『“これから昼餉を作るんだけど、物吉くんと日向くんが好きな物や逆に嫌いな物、苦手なものとかあったら聞きたいなと思ってね”』
物吉「“ボクは特に嫌いな物や苦手なものはありませんが、前の本丸で食べたことないものがあれば嫌いな物もあるかもしれません”」
日向「“僕も同じかな。梅干しは好きだよ!”」
『“ふふっ、じゃぁ梅干しも用意しようね!私が漬けたものじゃなくて買ったもので申し訳ないけど”』
日向「“食べれるだけでも嬉しいよ!”」
物吉「“主様が作ってくださる昼餉、楽しみにしてますね!”」
『“あまり期待はしないでね笑
あ、それと和食、洋食、中華とかどれがいいとかある?”』
物吉「“ボクも日向も前の本丸では和食中心だったので和食の方が馴染みはありますが、主様が作ってくださるなら洋食でも中華でも食べれると思います”」
日向「“そうだね!主の料理は美味しいって鶴丸さんから聞いてるし洋食も中華も食べれると思うよ”」
『“わかった!じゃぁ、またできる頃に連絡するね”』