第9章 初期刀のワガママと主のお仕事
鶴さんに言われた通り、産まれたての小鹿の如く
プルプルする足に頑張って力を入れてお風呂に入った。
外で鶴さんが待ってるのでのんびり入るのもな…と
出来るだけ早めに上がって鶴さんと合流。
その後はまた鶴さんにお姫様抱っこされて広間に行くと
私に何かあったのかと驚いた物吉くんと日向くんが慌てて心配してくれたが、何とか誤魔化した^^;
そのうち二振りにもこの事は話さないといけないんだけど
見た目が幼い二振りにはどうしてもまだ伝えられなかった。
私よりも遥かに長生きしてるんだから、言っても大丈夫なんだろうけど私の方が恥ずかしくて無理だった…笑
そんなこんな話していたら、こんちゃんがポフンっと現れて
朝餉を用意してくれた。
自分の油揚げもしっかり買ったようで、その日の朝餉はこんちゃんも一緒に食べた。
さて、この後にやる事だが……
明日から現世に行くことになっている。
こんちゃんもいるので、ちょうどいいと思って今回は私も動けないので
万屋に行けない代わりに必要なものは、こんちゃんに用意してもらうことになった。
朝餉を食べた後に、みんなにはそれぞれメモをとってもらって
それぞれが持って行く必需品等を厳選した。
向こうでの洋服などは、こんちゃんからカタログを渡されて
私がみんなに似合いそうな服を選ばせてもらった。
その後は現世で行きたいところ等があるか、欲しいものがあるかなど
こんちゃんが持って来てくれた現世の雑誌や旅行のパンフレット等を見て、三振りとも楽しそうに話していた。
私はといえば、この全身のダルさと腰の痛みが明日には完全復活してることを祈るばかりである……笑
そして次の日。
いよいよ三振りが楽しみにしていた現世旅行?の日になった。
私が選んだ服もみんなよく似合っていて、カッコイイ!とはなったものの、それよりも現世でいろんな意味で目立つのではないかと心配になった…笑
特に鶴さんは見た目は成人男性だし、儚げな顔立ちからして私の中では大変危険な匂いがプンプンする…
現世旅行、無事に帰って来られるだろうか……