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青い果実

第4章 居酒屋


季節は残暑が厳しかった9月から10月へ移行し涼しさを感じさせる頃になっていた。

トオルと写メの交換をしてから直ぐにLINEの交換もした。
この頃から、パソコンのチャットではなくLINEで話すようになっていた。

そんな時、トオルからLINEが来たのだ。

「美都、今度横浜に飲みに行かないか?」
「え?飲みに行くの?」

「うん、俺、美都に早く会って見たい…」

トオルが私に会いたがっている。
それだけでも、嬉しさを隠し切れなかった。

「じゃ、いつのする?」
「今度の金曜の夜はどうかな?」

金曜の夜か。
また、誠一に嘘をつかなくてはならないと思った。

「分かったわ。でもちょっと待っててね。夫に聞いてみるから…」
「分かったよ。早めに返事くれよな…」

そう言うとLINEを閉じた。
その晩、私は誠一にこう言ったのだ。

「今週の金曜の夜に横浜にエリと飲みに行ってくるわ。いいでしょう?」
「余り、深酒しなければいいよ…」

「ありがとう。誠一さん…」

今回も、エリを利用してしまった。

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