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綺麗な薔薇には棘がある

第12章 服を贈る理由


龍頭抗争に終止符が打たれ、漸く落ち着きを取り戻したヨコハマ

そんな中俺は、、、、

「、、、、、、。」

ピアノマンのアドバイス通り洋服を見に来たのだ。

然し、何を選べばいいのかさっぱりであった。

とりあえず店の中を彷徨いていると、、、、

「これだ、、、、」

それは真っ白なワンピースだった。

普段は真っ黒なワンピースしか着ない、白い肌をしたにピッタリだと思った。

そのままワンピースを掴みレジへ行くと店員の女は微笑み、"彼女さんにプレゼントですか?"なんて訊くので慌てて否定をし、商品を受け取り店を出た。

「買っちまった、、、」

俺の手にはショッパーが一つ握られていた。

---彼奴どんな顔すんだろ。
恐らく無表情だろうな、、、。

そんなことを考え乍ら街を歩いた。

最近は"アイツ"といることが多い。

"アイツ"とは織田作之助だ。

それが嫌で仕方がない、アイツなんかより俺の隣にいて欲しい。

そんなこと云えやしねぇが、、、。

俺が煙草を吸い始めたのもアイツのタバコの匂いが落ち着くとが云ったからだ。

吸い始めた頃は煙草の何がいいのかも理解できなかったが、今では息抜きには必須のアイテムとなっていた。

そんなこんなで無事への贈呈品を買うことができた。

然し、この時俺は知らなかった。

男が女に服を贈る理由を、、、、、




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