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シュガーヒル

第2章 ランドマークタワー



そうヤマザキは言うと行きつけらしいイタリアンレストランに連れて行ってくれた。
店名は忘れてしまったが、イタリアの国旗が掲げてあったのを覚えている。

店に入るとウェイターが4人掛けの大きな席へと案内してくれた。
店内はランチを愉しむご婦人方でいっぱいだった。

「美都さん、何にします?」
「どれにしようかな?迷いますね…」

私はそう言うとメニューを眺めていた。
どれもとても食欲をそそったがヤマザキはこう提案してきた。

「じゃ、シェアして食べない?マルゲリータピザ、鯛のカルパッチョ、アラビアータのショートパスタの3つを二人でシェアして食べようよ…」

カルパッチョもショートパスタもピザも私は好きだった。
ヤマザキのチョイスは大正解だったのだ。

「それ、いいわ。それにしましょう…」

私がそう言うとヤマザキはウェイターを呼び、オーダーしてくれた。
その時に、ワインもボトルで1本頼んでくれたのだ。

ワインは直ぐに運ばれてきた。
私の好きな魚に合う白ワインだった。

ウェイターが私とヤマザキのグラスにワインを注いでくれる。
私たちはワイングラスを傾け“チン”と鳴らして今日の出会いに乾杯をした。

そのワインは私の乾いた心と身体に染みてゆく様だった。
暫くすると、オーダーした料理が運ばれてきた。

その料理を食べワインを飲みながら私たちはお喋りをした。
何故、ヤマザキはこんなにイケメンなのにネットで女性などを探していたのだろう。

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