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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第13章 狂愛







ある程度話を聞いた私たちは再びあの教室へと行き、掛軸をみる。
見れば見るほどに気持ち悪い……。

「もし何かあれば私に言ってください。私は職員室にいますので」

そう言って、教員は仕事を済ませるために離れて行った。
もしかしたらこの空間から逃れるための言い訳なのかもしれないが。

残された私達3人は、この薄暗い部屋の中で掛軸を見ている。

「……気持ちわりー」
「最初こそビビったけど、でもこの掛軸からは何の呪力も感じられないわよね」
「ああ。むしろどこにでもある掛軸だな。絵が気色悪いだけで」
「つうか、なんでこんな絵を描いたんだって話だよな。心理状態がヤバくてそれを描いたのか、自殺する前に遺書的な感じで描いたのか」
「………うわあっ!!」
「あああああああああっ!!なに⁉いきなりでけえ声出すんじゃねえよ!!!」

いきなり悲鳴を上げる釘崎の声に私は尻餅をついた。
腰が抜けたと言ってもいい。
心臓が痛いくらいにうるさい。
どこかに落ちてたりしないよね、私の心臓。

「どうした」

あの釘崎ですらガタガタ震えているのが珍しくて、伏黒が不思議そうに彼女に近づく。

「いや、あのさ。この絵って、絵の具で描いたのよね……?」
「そうじゃねえか?見た感じ油絵っぽいけど……」
「血、じゃ……ないわよね」

その一言に、空気が凍った。
薄暗い部屋なために、その色までは判別できない。
が、もしそれが本当なら……。





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