第4章 衣香襟影
先ほど外したチョーカーが気になって俺は机に戻った。
少し調べてみるとそれには位置情報が特定できるようになっていることが分かった。だから奴等はマリアの居場所をすぐに把握できたんだ。そしてそこに記されたのは、マリア・ゲルシャーマンの個人情報。
名前 マリア・ゲルシャーマン
出身 アイルランド
年齢 不特定
性別 女
品名 バンシー
とてもわくわくするよね。ケルト伝承の妖精。生きた妖精バンシーがそこのソファで寝てるんだから。
もっと詳しく知りたくて知りたくて気がつくと俺はチョーカーに繋がれた位置情報網を切断し、かわりに俺のデータベースに繋いでいた。逃がすつもりは毛頭ない。
正直こんなこと言うとも思ってなかったし、思うこと自体ないと思ってたけど、可愛いし綺麗だし気にいった。持ち運びも簡単そうだし。