第38章 番外編Ⅱ おめでとう【蜂楽視点】 ✢
触角に絡まれた時の、心が強い夢。
人前であーんな強引なキスしちゃうなんて、随分大胆になったコト♡
“女の子を守るのが、男の役目でしょ?”
前にキミにこう言ったけど、俺ですらド肝抜かれるくらいに強くなった。
俺への愛情の深さだけじゃなくて、思った通り元気にやってるみたいで嬉しかった。
だから昨日は、俺の自慢のカノジョだよ!って……
大きい声でみんなに、言いたくなったんだ。
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『あ♪おーい!
氷織りーん、烏ー!オシャさんと時光もー!』
カッコよくて可愛い夢を見て欲しくて、連絡先交換してるみんなの邪魔しまくった。
『俺のカノジョっ♡カッコよくて美人でしょ?』
『ちょ…!廻、やめてっ…!』
何気にキミと出逢って初めての冬なんだよな。
初見マフラーもこもこ可愛いし、制服のスカートからのぞく脚は黒タイツでセクシー。
『彼女さん、堂々としててカッコ良かったですよ。これからも蜂楽くんと仲良うしてください。』
『非凡の彼女は非凡やな。見せつけてくれるのう、エエもん見れて儲かったけどな。』
『ありがとう。君のお陰でノットオシャで野蛮な血を見ずに済んだ。感謝する。』
『か、彼女いるって言ってたよね蜂楽くん…!スゴいなあぁ…俺なんて女の子と話すことも無いのに…!ああぁ、またネガティブ出てるぅ…!!』
個性派男子に囲まれて少し固くなる夢。
さっきと180°違うギャップにキュン♡
『あ、ありがとうございます…。よろしくお願いします…。』
ネガオーラにビビる華奢な肩を、ぐっと抱き寄せる。
おっと……要注意人物接近中。