第23章 がまん【蜂楽視点】 ✢
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「廻!?」
「へへ、来ちゃった♪」
出発から5日目……
ついにゴールのギャラリーに着いた!
警備員のオッサンが追いかけて来るから逃げてたら、優にギュッて捕まって……
それを見て笑ってた、愛する夢ちゃん。
俺がココまで来た理由が、ふたつ同時に手に入った瞬間だった。
しかもドリブル旅のお陰で、またサッカー面白くなったから一石三鳥!
「あはっ!廻が来てくれるなんて、びっくり!」
「夢ちゃーん♪優の絵、どうしても観たかったんだ!途中色んな人に助けてもらって、ドリブルもすっげー楽しかった!!」
夢ちゃんもすぐ駆け寄ってきてくれた。
4日ぶりのキミがちょっと大人っぽく見えたのは、
きっと服装のせいだけじゃない。
「ボロボロだね。疲れたでしょ?」
「優と夢ちゃんに逢えて、疲れなんてアッチからバイバイしたよ♪」
優が心配して聞いてくれる。
さっきまで足痛かったけど、嬉しくてマジでもう治った!
むしろ慣れないドレスアップして、ヒールで靴擦れしてる優のほうが痛そう。
「……夢ちゃん。廻にホテル案内してあげて?シャワー浴びさせないと、さすがにニオイが……」
「ですね……少し出てきます。いこ?廻。」
「ホテルって、優と夢ちゃんが泊まってる?」
「うん、そうだよ。」
「にゃは!どんなトコだろ?楽しみぃ♪」