第20章 束縛の糸 ✢
「夢はこれから何色にでも染まることができるんだ♪だから白が、一番似合うんだよ。」
足首や足指にキスして、指でシーグラスを触る蜂楽。
「このピンクのシーグラスはやっぱ夢だね。
夢は貴重で大切な存在。代わりなんかいない。スーパースペシャルってこと♪」
足首をもうひと舐めされて、体勢を元に戻した。
汗をかいた全裸の体を寄せ合って、しないと死んでしまうって程に、夢中でキスして余韻に浸る。
蜂楽から言われたことが嬉しくて、この高揚感はまだ治まりそうもない。
「……私、優さんの隣で絵の勉強する。」
クチュッと唾液の音が鳴った、キスの切れ目で言った。
引き出されてしまったように、自然に口を出る言葉。
「廻ん家に……住み込む。」
依存関係が怖くて、選択を悩んでいたこと。
でももう、悩む必要なんてないくらい……
私は蜂楽に依存している。
「いいね、いいね!楽しくなってきた♪」
まだ両親には、相談できてない。
でも、私にはもうはっきりと理解る。
自分の道は両親が決めるんじゃない。
自分で決めるものなんだ、って。