第14章 ニセモノのやり方 ✢R18
「あー、超おいしかったー!ごちそうさまでした♪
さて今夜はお泊りだしー、夜更かしフィーバーナイトといきますか♪」
「廻クン、もうすぐ期末テストなの忘れてない?」
「バカおっしゃい!今夜はだだ下がるコトはナシ!なんか映画やってないかにゃ〜♪」
蜂楽はテレビをつける。
リビングのソファに座ったその背中を見て…
この幸せが、ずっと続けばいいなって思った。
「……ふふっ、いいね映画。観ちゃおっか!」
「いいねいいね!そうこなくちゃ♪お、今日デズニィーやっとる♪」
「まだパイナップルの缶詰めあるから、今度ケーキ作ってあげる。」
「マジ!?いえーい♪夢ちゃんだーいすき♡」
久しぶりにお腹いっぱい食べた夜だった。
ソファに並んで座って、自分と同じ香りのする髪を撫でた。
華奢で大きな手と、大きさ比べしたり。
“デズニィー行きたいね”って話しながら、映画のプリンセスに合わせてキスしたり。
“全然解ってない!!!!”
お風呂の時に、怒ってごめんね。
私をちゃんと、理解ろうとしてくれる人がいる。
その幸せを、今はたっぷりと感じる。
尾行された怖さも忘れて、ワーキャー騒いで…
初めて誰かと夜更かしした、特別な金曜日だった。