第3章 羽織 沖田さん
だんだん目が見えなくなる不安から泣いてる私にこうしてくれた
ふたりの心音を聞くと落ち着いていつの間にか寝ている
『···(あったかい、近藤さんとは違うけど)』
そっ··ぎゅう
不安が無くなりそう
✿✿✿
「✿殿」
「はい、近藤さん」
「最近総司の顔色が随分と明るくなってな。久しぶりにあんな元気な総司を見たよ」
わたわた
「いえいえ、私は特に··」
「いんにゃ、お主のおかげだ。彼奴は姉と別れ血の中で生きてきたからな。もし生まれる時代が違ったら明るく生きる子供になっていたのかもな」
「私は··」
「···?」
にこっ
「沖田さんの親が近藤さんで良かったと思いますよ。近藤さんといる時の沖田さんはひとりの子供のようです」
❦ℯꫛᎴ❧