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【青監夢】跡継ぎを産めと言われて収監されました

第5章 適性試験


世界選抜チームの5人を空港まで見送る暇もないまま時は過ぎた。
三次選考1stステージが終了し、生き残ったストライカーは35人。
絵心の予定ではこのまま5人まで絞るつもりだったが、外部からの介入により状況は一変した。
ブルーロックの存在が気に食わない保守派の上層部が、今すぐ潰せと圧力をかけたらしい。
そこで敢えて絵心は挑戦状を叩きつけ、3週間後にU-20日本代表と青い監獄11人のスペシャルマッチが決定した。
さらにダメ押しとばかりに、U-20側は糸師冴を招集するとのこと。

絵心甚八は3週間後の試合のための適性試験を。
帝襟アンリは試合の運営を。
継国は35人の選手と敗者復活(ワイルドカード)選手の体調管理と、裏でこっそり世界中のサッカーファンのVIPとの密会と大忙しである。
一応継国の当主としてやることはやる。
役立たずのレッテルを貼られて身体が丸ごと培養液漬けにされるのは、子供を産むことを強制されるよりも嫌なので。


「……國神錬介か」
「さん…?」


一筋の希望に賭けてワイルドカードの扉を開けた最後の1人は、國神錬介だった。
この扉を開けた者は全員、医療班責任者であるから説明を受けた後で意向を決める。
そして全員が同じ結果になった。
断るか、身体を壊して強制送還されたのだ。
包み隠さず全てを國神に説明した。


「ここだけの話、私が保証できるのは死なないということだけだ。敗者復活という特別枠を認めさせるには、今生き残っている選手よりも優れたステータスが求められる。それを獲得するまでに命以外の全てが犠牲になると思う」


このブルーロックで生まれたエゴすらも殺しかねない悪魔の契約。
前途ある高校生相手に残酷な選択を突きつけるのは、とて躊躇いがあった。
しかし絵心と帝襟に人生を預けると決めたため、信じるしかないのだ。


「やります」


そして國神錬介もまた、ストライカーとして死にたくないから、この悪魔の契約を信じるしか道はない。
かくして、ワイルドカードの最後の挑戦者がもう一つの入り口へ向かった。
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