第3章 III*IIIP
私達が肌を重ねるのは壁外調査後だけではない。
ご所望されれば私はいつでも喜んで応える。
「」
『30分後に行くわ』
何年も2人にしか分かり得なかったこのワードも、もう1人意図を汲めるようになってしまったのよ。
その度に彼の瞳は揺れる。
私に揺られているの?
それともエルヴィンに?
あなたのその欲を隠せない、揺れる瞳を見るたびに私は身震いするの。
だってあなたは…
あれからエルヴィンとは数度肌を重ねた。
驚いたことに、彼は私達の情事の度に隣の部屋へ足を運ぶ。
気付かないふりは今日で終わり。
答えが出るまで待ってあげたかったけれど、私が痺れを切らしてしまったの。
『…エルヴィン、少し待って』
「?どうした?」
エルヴィンの動きを静止させると、私は隣の部屋へ彼を迎えに行く。
『…ねぇ、答えは出た?』
「…」
彼の目の前にかがみこむと、扱き濡れた彼の指に私の指を絡ませる。
優しく手を引くと、抵抗することなく彼は立ち上がる。
『エルヴィン、お客様』
彼の姿を認識すると、さすがのエルヴィンも驚いたようだ。
同時に私の意図も汲んだよう。
『…おいで、リヴァイ』
だってあなたは 人類最強 。
どんな声で鳴くのかしら。
end*