第7章 アイツは可愛い年下の男の子
「た、大将!そういうのは俺はあまりっ……!!」
「いや折角だからアフターケアを」
ギューッと抱きしめれば抱きしめるほど、薬研は腕の中で暴れた。
……と、その瞬間朔夜は思った。あ、やべぇ。これメチャメチャ胸が当たってるわ。って言うか全力で押し付けてるわ。
大丈夫かなぁ?いや全然大丈夫じゃなさそうだけど、この時ばかりは薬研が悪い。
私は暴れる薬研を思う存分ギューッと抱きしめると、本気で怒られないうちに布団に戻った。
そして翌日の朝――
「やったー、全快!体が軽い~!!」
薬研の煎じてくれた薬が効いたのだろう、前日とは比べ物にならないくらい体が軽かった。
昨日と同じ様にせんべい布団を畳み、食卓へ向かうとそこにはいつも通りの5振りが揃っていた。
「あるじさま、おかぜはなおりましたか?」
「うん、薬研の薬飲んだら、もうすっかり良くなったよ。ね、薬研?」
「……っ」
途端に眼をそらす薬研。――ん?何でだろう?
「薬研、どうしたの?」
「何でもねえッス」
「語尾がなんか変だよ?」
「問題ねぇで御座います!」
うん、明らかに薬研の調子がおかしい。
一体どうしたんだろう……まさかアレか?乳当てが不味かったのか?
そう言えばこんのすけが、スキンシップも霊力の回復になるって言ってたし。布越しだったけど、あれも霊力及び気力(意味深)の回復の一環になっちゃったのかなぁ?
「ねぇ薬研――」
「すいませんッスけど、俺っちこれから用があるんで!!」
と言って、顔を真っ赤にしながら薬研が廊下を走り去った。
その背中を見ながら、「お年頃って難しいなぁ~」と思い悩む朔夜だった。