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出戻りド外道審神者物語

第3章 おねショタ祭り解禁です!!


「今剣ちゃん……」
「なんですか?あるじさま」
「ぎゅーッてして良い?」
「もちろんです、あるじさま」

 薄い布団の中、どちらからともなく、ギューッと抱きしめ合う。
 今剣の体はまだ霊力が十分足りてないのか冷たかったが、2年間一般人として過ごした生活の中では埋められなかった、心の穴の様なものが、少しだけ満たされた気がした。

* * *

「ん?起きていたのか今剣。朝食にするから、主を起こして差し上げろ」
「はーい!」

 元気に挨拶したは良いが、今剣は隣で眠る朔夜を見て、例の「すきんしっぷ」を他の刀剣男子ともするのだと思うと、何故か面白くなかった。
 そこで、今剣は先制攻撃に出ることにした。

「あ、そのまえにみんなにいっておくことがあるのですよ」
「なんや、勿体ぶらんと早よ言い」
「あるじさまは、ぼくのおんなになったので、これからはてだしむようです」
「おんなになった、って。お前意味分かって言ってるの?」
「わかってますよ。きのうのよる、ふとんのなかでだきあったんですから」
「「「「は?……はああああああああっっっ!!??」」」」

 本丸中に響き渡るような大声で叫ぶ4振りに向かって、今剣は天使の様な顔でにっこりわらった。
 そんな無実のおねショタ祭りになっている事など知らない朔夜は、まだ幸せそうに布団の中でスヤスヤ眠っていたのであった。


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